人気ブログランキング | 話題のタグを見る

蝋人形の館 (2005年) 摂氏60℃の恐怖

蝋人形の館 (2005年) 摂氏60℃の恐怖_d0346108_1419148.jpg

 スペイン出身のジャウマ・コレット=セラ監督による佳作猟奇ホラー。
 フットボール観戦のため長距離ドライブに出た大学生6人が、車の故障で足止めをくった田舎町で体験する壮絶な恐怖を描く。

パリス・ヒルトンが無駄にエロく、みんな軽薄、導入部から定石通り。それでいて、期待した以上におもしろいのは、丁寧なストーリー展開と作りこまれたセットの魅力か。
派手な演出やスピード感がないのにしっかり怖い、こんなホラー映画はありそうで少ない。

主人公カーリー(エリシャ・カスバート)の恋人ウェイド(ジャレッド・パダレッキ)が、あれよという間に殺されて、より男ぶりのいいカーリーの兄ニック(チャド・マイケル・マーレイ)と二人、兄妹で殺人鬼兄弟との死闘を繰り広げる。
迷い込んだ田舎町の不気味は”蝋人形の館”に留まらず。住民すべてが蝋でコーティングされた死後の遺作品。しかも、幼いころ虐待を受けた過去のトラウマ殺人鬼兄弟が暮らす館まで驚きの蝋造り! みるみる溶けだし、崩れ落ちていくラストの見せ場は、いったいどうやって撮影したのか圧巻のクライマックス。

原題の『HOUSE OF WAX』が味気なくかんじられるほど、邦題の字面がすてきだ。
館巡りが趣味の人物模型好きには堪えられない作品だとおもう。
by haru-haru-73 | 2017-10-13 14:19 | アメリカ映画 | Comments(0)