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アウトレイジ 最終章 (2017年) 全員暴走。

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 任侠ものが得手でないわたしさえ、2010年から劇場へ足を運んできた「アウトレイジ」シリーズ第3弾。
今回、逃れていた韓国から凱旋参戦する大友(ビートたけし)の手下・市川役の大森南朋を新たなメンツに加え、男たちの哀愁漂う最後の潰しあいが幕を開ける。
山王会、花菱会、木村組、そして日韓のフィクサー張会長のぶつかり合いは、前2作を覚えていなくても問題なく楽しめる。
エンタテイメントと一口にいっても、俳優陣の個性が立っているからこそのわかり易さ。そこがすごい。
構図の美しさ、冴えわたるブルー、名優たちの饗宴は一見の価値があるとおもえる。

ご多分に漏れず。花菱会若頭補佐を演じた塩見三省氏が一等のお気に入り。若頭・西田敏行を出し抜く羽目になった謀略の顛末にソワソワする。前2作を忘れているぶん、病で衰えた姿に違和感はなく、凄まずとも威圧感ある演技が渋いったらない。
飄々たる大森南朋氏の画面への馴染み方も半端なく、中堅役者としての度量の広さを感じずにいれない。

もうかれこれ10年、極道の世界ばかりを描き続けてきた、世界のキタノ監督。暴力描写以外へのモチベーションが枯渇していないか、勝手ながら、これからが気になった。

 (104min)
by haru-haru-73 | 2017-10-25 22:12 | 日本映画 | Comments(0)