2018年 02月 02日
エージェント・ハミルトン/シリーズ (2012年)
『ミレニアム』シリーズの制作スタッフがおくる、スウェーデン発アクション大作。
スパイ映画の醍醐味は、寡黙な男の哀愁と世界を駆け巡るスピード感。知的な肉体派にはどうしても惹かれる。俳優陣が美男美女でない地味さと、おもに中東を舞台にした得がたい恐怖心が見どころ。
諜報員のハミルトンは、ロシアのマフィア組織に潜入、スウェーデン製の武器が横流しされていることを突き止める。しかし、謎のグループの襲撃を受け武器を強奪されたうえ、ハミルトン以外皆殺しにされてしまうのだった。やがて盗まれたミサイルはテロに悪用されることになるーー
長年にわたる諜報員生活の反射的行為で、愛する恋人を刃にかけてしまった、悲しいトラウマに付きまとわれながら、戦い続けるハミルトン。
黒幕を追い詰め、定石通りのエンディングが心地よい、三部作の幕開けだった。
『エージェント・ハミルトン ~ベイルート救出大作戦~』
監督が代わって、ややウエットになったシリーズ第二弾。
パレスチナでテロリストが暗殺される。テロリスト・グループはスウェーデン情報局の仕業と確信し、要員の幼い娘を誘拐する。娘の名付け親であるハミルトンは救出のため、単身敵地へと乗り込むのだった――
本編も中東を舞台にして、スリリングな妙尺90分を飽きさせない。前作で協力を得た女性エージェントとの再びの絡みが安定の続編。多少のご都合主義にも目をつぶれる。
ここに来て、主演のミカエル・パーシュブラント氏が、モミアゲの白髪のせいで鬘に見えてしまうのだけがやや残念。
by haru-haru-73
| 2018-02-02 22:13
| スウェーデン映画
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